ダウ平均は反落もナスダックは上昇 楽観的ムードが再び広がるとの指摘も=米国株序盤

NY株式5日(NY時間10:46)(日本時間23:46)
ダウ平均 38619.06(-92.23 -0.24%)
ナスダック 17036.99(+179.94 +1.07%)
CME日経平均先物 38760(大証終比:+240 +0.62%)

きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。6月相場に入って本日で3日目だが、それまでに発表になった米経済指標は弱い内容が相次いでいる。取引開始前に発表のADP雇用統計も雇用の冷え込みを示す内容となった。景気の先行きへの不安感を強める内容ではあるが、同時にFRBの年内利下げ期待を再確認する内容でもある。

一方、先ほど発表のISM非製造業景気指数は予想を上回る内容で、こちらは利下げ期待を後退させる内容。ダウ平均は下げ幅を広げる動きも見られていた。ただ、ナスダックは堅調な動きが続いている。

市場には楽観的ムードが再び広がっているとの指摘が出ている。今週の米経済指標は景気冷え込みの兆候を裏付け、FRBの年内利下げを可能にするとの期待が広まっているという。FRBが米経済を景気後退に陥れることなくインフレ抑制に成功し、企業収益拡大への道を開くだろうと楽観視しており、センチメントは依然として強いという。今後の焦点は金曜日の米雇用統計に移る。

ストラテジストは「6月相場に入ってISM製造業景気指数と2つの雇用指標が予想を下回ったことから、景気は軟着陸し、FRBは今年から利下げに転じることが示唆された」と述べている。同ストラテジストのベースラインの予想は、S&P500が年末までに5500に達すると見ているようだ。

米経済は減速しているが、ハードランディングを示唆する証拠は見当たらない。堅調な企業収益とAIに牽引された持続的な成長の中、利下げが追い風となり、株式の見通しは明るいという。

HPエンタープライズ<HPE>が決算を受け大幅高。AIからの需要でサーバー部門が堅調だった。ガイダンスでも、第3四半期の売上高見通しが予想を上回ったほか、通期の売上高および1株利益の見通しを上方修正している。

3Dプリンターの3Dシステムズ<DDD>が大幅高。マウスピースタイプの矯正歯科装置(クリアアライナー)の間接的製造プロセスを支援する複数年契約を獲得したと発表した。

サイバーセキュリティのクラウドストライク<CRWD>が決算を受け上昇。競合他社が相次いで期待外れの決算を発表していたにもかかわらず、同社は好調な業績を発表した。

SaaSアプリケーション開発のイスラエルのウォークミー<WKME>が急伸。ドイツのSAPが買収で合意したと発表した。

HPエンタープライズ<HPE> 19.68(+2.08 +11.84%)
クラウドストライク<CRWD> 326.92(+21.34 +6.98%)
アプライド<AMAT> 221.85(+9.63 +4.54%)
ウォークミー<WKME> 13.70(+4.06 +42.12%)
3Dシステムズ<DDD> 4.19(+0.73 +21.10%)

アップル<AAPL> 195.37(+1.02 +0.53%)
マイクロソフト<MSFT> 419.05(+2.98 +0.72%)
アマゾン<AMZN> 179.97(+0.63 +0.35%)
アルファベットC<GOOG> 176.72(+1.59 +0.91%)
テスラ<TSLA> 174.41(-0.36 -0.21%)
メタ<META> 486.76(+9.77 +2.05%)
AMD<AMD> 166.19(+6.20 +3.88%)
エヌビディア<NVDA> 1198.20(+33.83 +2.91%)
イーライリリー<LLY> 829.75(-2.84 -0.34%)