東京株式(大引け)=347円安、半導体関連などをはじめリスク回避ムード一色

5日の東京株式市場は半導体関連などをはじめ主力株中心に売りが広がり、日経平均株価は下値を探る展開が続いた。下げ渋る場面もあったが戻し切れなかった。

大引けの日経平均株価は前営業日比347円29銭安の3万8490円17銭と続落。プライム市場の売買高概算は17億1743万株、売買代金概算は4兆6224億円。値上がり銘柄数は363、対して値下がり銘柄数は1246、変わらずは39銘柄だった。

きょうの東京市場はリスク回避ムードの強い展開を余儀なくされた。前日の米国株市場では雇用指標の発表を受け米長期金利が低下、NYダウ、ナスダック総合株価指数など主要株価指数が揃って上昇したものの終始不安定な値動きだった。為替市場では米金利低下を背景に一時ドル売りに拍車がかかり、1ドル=154円台まで円高が進行したことも警戒された。一方、取引時間中は一貫して円安方向に振れたのだが、全体相場は特にこれを好材料視する動きは見られなかった。半導体関連の一角に大口の売りが浴びせられ、これも市場センチメント悪化につながっている。また、世界景気の先行きに対する不透明感が投資家の気勢を削いだ。値下がり銘柄数は1200を超え、プライム市場全体の76%の銘柄が下落する売りニーズの強い地合いだった。

個別では、売買代金断トツのレーザーテック<6920>が値下がり率でも上位に入る激しい売られ方となった。また、ディスコ<6146>、東京エレクトロン<8035>、ソシオネクスト<6526>など半導体主力株は総じて安い。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクも売られた。トヨタ自動車<7203>が軟調、リクルートホールディングス<6098>の下げも目立つ。博報堂DYホールディングス<2433>が急落、アイネット<9600>も大幅安。東京計器<7721>も大きく値を下げた。

半面、ソフトバンクグループ<9984>が商いを伴い逆行高で目を引く。ソニーグループ<6758>もしっかり。霞ヶ関キャピタル<3498>が買われ、オリンパス<7733>も上昇した。第一三共<4568>、エーザイ<4523>なども堅調。永谷園ホールディングス<2899>が値上がり率トップとなり、アンビスホールディングス<7071>も大幅高。ロート製薬<4527>が活況高となり、ユナイテッドアローズ<7606>も値を上げた。