日経225先物 38700 -240 (-0.61%)
TOPIX先物 2783.0 -16.0 (-0.57%)
シカゴ日経平均先物 38650 -290
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
3日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。5月の米ISM製造業総合景況指数が前月比0.5ポイント低下の48.7となり、市場予想(49.5程度)を下回った。内訳では新規受注が約1年ぶりの水準に落ち込んでおり、景気減速がの警戒されたほか、今後発表される経済指標の結果を見極めたいとのムードが強まった。キャタピラー<CAT>やダウ<DOW>などの景気敏感株のほか、ホームデポ<HD>やウォルト・ディズニー<DIS>といった消費関連株が売られ、NYダウの下落幅は一時400ドルを超す場面もあった。
そのなかで新型の人工知能(AI)向け半導体を投入する計画を発表したエヌビディア<NVDA>が5%近く上昇するなど半導体株の一角が買われ、ナスダックは反発。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、医薬品・バイオテクノロジー、メディアが上昇した半面、エネルギー、資本財、公益事業が下落。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比290円安の3万8650円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比60円安の3万8880円で始まり、3万8740円~3万8840円辺りで保ち合いを継続。その後は緩やかなリバウンドをみせ、米国市場の取引開始直後に3万8900円まで下落幅を縮めた。ただし、プラス圏は回復できず、中盤にかけてはショート優勢の流れとなり、一時3万8430円まで売られた。終盤にかけてはショートカバーから下落幅を縮め、3万8700円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から売り先行で始まりそうだ。ナイトセッションで一時3万8430円まで売られる場面もみられたが、概ね25日移動平均線(3万8530円)と75日線(3万8890円)によるレンジでの推移だった。米国では景気敏感株や消費関連株が売られたものの、エヌビディアなど半導体株の一角が買われており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の底堅さが意識されそうだ。
そのため、オプション権利行使価格の3万8750円を中心とした上下の権利行使価格である3万8500円から3万9000円のレンジを想定する。13週線が3万8780円辺りに位置しており、同水準で上値の重さがみられるようだと、短期的にショートを誘い込む流れになりやすく、権利行使価格の3万8500円から3万8750円での時間帯が多くなりそうである。3万8500円辺りではその後のカバーを想定した押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
VIX指数は13.11(5月31日は12.92)に上昇した。一時14.31まで切り上がる場面もあったが、75日線(14.29)、200日線(14.59)が上値抵抗として意識される形だった。両線を明確に上放れてくるとショートが強まる可能性はあるが、抵抗として機能している状況では、ポジションをショートに傾けることは避けておきたい。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.91倍に上昇した。寄り付きに付けた13.85倍を安値に上昇する形であり、若干ながらNTショートを巻き戻す動きも入ったと考えられる。トレンドは下向きであり、方向性としては昨年9月安値の13.55倍が意識されていることから、NTロングへの転換には見極めが必要である。ただし、エヌビディアが買われた流れを受けたハイテク株の上昇に対して、円安一服から輸出関連株が値を下げると、NTロングでのスプレッド狙いに向かわせやすくなりそうだ。