本日のPCEはFRBに一定の安心感を与える

この日は、4月の個人所得・支出およびPCEデフレータが発表になっていたが。今回の数字はインフレの道筋についてFRBに一定の安心感を与えるとの指摘が出ている。

1-3月期はインフレの進展が滞っていたが、今回の個人支出の数字は今年の景気は緩やかなペースであることを新たに示唆したという。PCEデフレータはコア指数で前月比0.2%上昇と、今年に入って最も小幅な伸びに留まった。FRBが注目する住宅とエネルギーを除いたサービスインフレ、いわゆるスーパーコアは前月比0.3%上昇となり、前回の0.4%上昇から伸びが鈍化した。

個人支出を見ても、家計の需要は安定した雇用や所得の伸びに支えられているものの、鈍化の兆しも示している。インフレ調整後のサービス支出は0.1%増と、昨年8月以来の低い伸びとなった。財への支出は0.4%減。ガソリンや自動車の購入が減少した。ヘルスケアの出費がサービス支出を支えたものの、外食や娯楽、輸送といった他のカテゴリーは落ち込んだ。

一方、労働者需要は依然として健全だが、賃金上昇ペースは減速。個人所得は0.3%増、賃金・給与は0.2%増と、5カ月ぶりの小幅な伸びに留まった。