【↓】日経平均 大引け| 大幅続落、日米金利上昇でリスク回避の売り優勢 (5月30日)

日経平均株価
始値 38112.77
高値 38138.03(09:00)
安値 37617.00(09:58)
大引け 38054.13(前日比 -502.74 、 -1.30% )

売買高 17億0870万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆3985億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

1.日経平均は大幅続落、一時900円超下落する場面も
2.国内外で長期金利上昇、半導体関連などに売り圧力
3.FRB高官発言と米国債入札不調が米金利高の背景に
4.日本でも長期金利1.1%台乗せで投資家心理を冷やす
5.売り一巡後は下げ渋る、日経平均3万8000円は維持

■東京市場概況

前日の米国市場では、NYダウは前日比411ドル安と続落した。米長期金利の上昇が重荷となり、幅広い銘柄で売りが優勢となった。

東京市場では、リスク回避ムードの強い地合いで、日経平均株価が一時900円超の下げに見舞われた。その後は下げ渋ったものの、500円あまりの下落で着地。3万8000円台はキープした。

30日の東京市場は、主力株中心に売り圧力の強い地合いだった。前日の欧州株市場が全面安だったことに加え、米国株市場でもNYダウが400ドルあまりの下げとなるなどリスクオフの展開で、この流れを引き継ぎ半導体関連など中心に値を下げ日経平均を押し下げた。欧米や日本国内で長期金利が上昇基調を強めており、これを嫌気する売りがかさんだ。米国ではFRB高官のタカ派的発言や米7年国債の入札が不調だったことなどが影響し、長期金利が4.6%台まで上昇、株式の相対的な割高感が意識された。また、日本でも日銀の金融政策正常化に向けた動きが早まることへの警戒感が強く、長期金利が一時1.1%台に乗せるなど、投資家心理を冷やした。売り一巡後は下げ幅を縮小したが、明日の都区部CPIや米PCEデフレータの発表を控え、押し目に買い向かう動きは限定的だった。

個別では、売買代金首位となったディスコ<6146>、同2位のレーザーテック<6920>、同3位のソシオネクスト<6526>、同4位の東京エレクトロン<8035>と半導体関連が上位を独占したが、いずれも安い。また、アドバンテスト<6857>の下げが目立つ。東京電力ホールディングス<9501>、北海道電力<9509>が売られ、ここ強調展開にあったソフトバンクグループ<9984>も利益確定売りに押された。タマホーム<1419>が急落、グローバル・リンク・マネジメント<3486>、ミガロホールディングス<5535>も大幅安。
半面、ソニーグループ<6758>がしっかり、日本郵政<6178>が堅調、三菱重工業<7011>も買いが優勢だった。任天堂<7974>も値を上げた。アシックス<7936>が続伸、KOKUSAI ELECTRIC<6525>も高い。北越コーポレーション<3865>が値を飛ばし、アトラエ<6194>、大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>も大きく上値を伸ばした。

日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はソニーG <6758>、大塚HD <4578>、KDDI <9433>、任天堂 <7974>、ヤマハ <7951>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約20円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857>、東エレク <8035>、ファストリ <9983>、SBG <9984>、信越化 <4063>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約325円。

東証33業種のうち上昇は8業種。上昇率の上位5業種は(1)その他製品、(2)パルプ・紙、(3)倉庫運輸関連、(4)繊維製品、(5)水産・農林業。一方、下落率の上位5業種は(1)鉱業、(2)海運業、(3)非鉄金属、(4)電気・ガス業、(5)卸売業。

■個別材料株

△一パン <2215> [東証S]
24年12月期最終利益予想を上方修正。
△ギグワークス <2375> [東証S]
子会社がトーキョーサンマルナナと業務提携。
△ホットリンク <3680> [東証G]
生成AI開発企業と戦略的提携。
△北越コーポ <3865> [東証P]
定時株主総会の招集通知開示でアクティビスト提案巡る思惑。
△阿波製紙 <3896> [東証S]
中期経営計画での収益拡大方針を好感。
△サイジニア <6031> [東証G]
株式分割と配当増額を好感。
△シグマクシス <6088> [東証P]
25年3月期営業利益と配当の増額発表。
△GSユアサ <6674> [東証P]
蓄電池システムで大ガス <9532> と共同実証契約を締結。
△東京通信G <7359> [東証G]
子会社のヘルスケアアプリが「ネイチャーメイド」と協働展開へ。
△ヨネックス <7906> [東証S]
いちよし証券が新規に「A」でカバレッジを開始。

▼タマホーム <1419> [東証P]
配当権利落ちで手仕舞い売りが優勢。
▼アドテスト <6857> [東証P]
日米ともに長期金利上昇を警戒。

東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)北越コーポ <3865>、(2)アトラエ <6194>、(3)大阪チタ <5726>、(4)NJS <2325>、(5)ジャスト <4686>、(6)ネオジャパン <3921>、(7)フジオフード <2752>、(8)三浦工 <6005>、(9)SREHD <2980>、(10)大黒天 <2791>。
値下がり率上位10傑は(1)タマホーム <1419>、(2)グロバルLM <3486>、(3)ミガロHD <5535>、(4)日本マイクロ <6871>、(5)アドテスト <6857>、(6)北海電 <9509>、(7)SHIFT <3697>、(8)M&A総研 <9552>、(9)シンフォニア <6507>、(10)飯野海 <9119>。

【大引け】

日経平均は前日比502.74円(1.30%)安の3万8054.13円。TOPIXは前日比15.42(0.56%)安の2726.20。出来高は概算で17億0870万株。東証プライムの値上がり銘柄数は982、値下がり銘柄数は615となった。東証グロース250指数は602.27ポイント(1.08ポイント安)。

[2024年5月30日]