<マーケット日報> 2024年5月30日

30日の市場は日経平均が大幅に3日続落。終値は前日比502円安の3万8054円だった。前日の米株安や金利上昇を受けて大きく売りが先行。日経平均は10時頃に一時3万7617円(939円安)まで売られる展開となった。3万8000円割れなどで出たロスカット売りが一巡すると中頃にかけて下げ幅を縮小。売りが先物に偏っており実需売りが少なかったことがそうさせている。トピックスは下値75日移動平均線を守っており全体の基調は辛うじて維持されている。

昨日の米国市場は長期金利の上昇を嫌気してダウ平均は続落した。長期金利は今月上旬以来の高い水準。FRB高官から相次ぎ利下げに慎重な発言が出たうえ国債入札が不調だったことも金利高につながった。ドイツや日本で長期金利が上昇していることも多少は影響している模様。この日は昨日まで最高値をつけていたナスダック指数も3日ぶり反落へ。ただ、エヌビディアやアップルが上げるなどして同指数の下落率はダウ平均の半分程度に収まっている。

さて、東京市場は本日も長期金利の上昇に押される展開となってしまった。国内の10年債利回りは1.1%と約13年ぶりの高水準をマーク。米国でも金利高が警戒されており株式市場は圧力を受けやすくなっている。一方、トピックスの強さに表れているように実需の売り物は少なく下げは一時的との見方も。少なくとも本日の日経平均の安値は下ヒゲの長さから短期的な底値となる可能性がある。(ストック・データバンク 編集部)