外為サマリー:156円90銭台へ軟化、実需のドル売り観測も

30日の東京外国為替市場のドル円相場は、午後3時時点で1ドル=156円97銭前後と前日の午後5時時点に比べて15銭程度のドル安・円高となっている。

この日は日経平均株価の下げ幅が一時900円を超え、投資家のリスク許容度が低下するなかで、クロス円が下落しドル円相場を圧迫した。月末に差し掛かるなかでこの日は為替決済が集中する「ゴトー日(5がつく日と10がつく日)」だった。ポジション調整による売買が交錯するなかにあって、国内輸出企業による実需のドル売り観測もあり、じり安の展開となった。円債市場で新発10年債利回り(長期金利)は一時1.1%台に乗せたものの、その後上昇は一服した。財務省の2年債入札が無難な結果と受け止められると、債券先物に買い戻しが入り金利に低下圧力を掛け、内外金利差が拡大に向かうとの見方を後退させた。米株価指数先物が下落したこともドル円相場には重荷となり、午後に入り157円を割り込んだ。

ユーロは対ドルで1ユーロ=1.0790ドル前後と前日の午後5時時点に比べて0.0060ドル程度のユーロ安・ドル高。対円では1ユーロ=169円37銭前後と同1円15銭弱のユーロ安・円高で推移している。