<マーケット日報> 2024年5月29日

29日の市場は日経平均が続落。終値は前日比298円安の3万8556円だった。前日の米国市場で半導体などハイテク株が高かった流れから序盤の日経平均は3万9141円(286円高)と3万9000円台を一気に回復した。しかし、先物買いだけで実需が薄く上昇は一過性に。日本の長期金利の上昇もあって10時前後からは一転してマイナス圏へと落ちてしまった。1ドル=157円台へ円安が進んでいるがこの日は材料視されず、結局は300円近い下げで取引を終えている。

昨日の米国市場は長期金利がじわりと上昇したことを受けてダウ平均は反落した。一部経済指標が事前予想より強く出たことや、連銀総裁がインフレ沈静化を示す指標を長期に観察する必要性に触れたことで早期の利下げ期待がやや後退した。ダウ平均の下げ幅は一時360ドルを超える場面も。一方、金利上昇に弱いはずのハイテク株が一部で買われナスダック指数は続伸。連日で最高値を更新している。エヌビディアなど柱である半導体株の急伸が貢献した模様。

さて、東京市場は米ハイテク株高への反応は一時的でかえって3万9000円台の上値の重さを印象付ける1日となった。主因は長期金利で本日は一時1.070%と2011年12月以来の高水準をマーク。金利上昇圧力が収まりそうでなかなか収まらない。日経平均は下値をどんどん割り込んで行く雰囲気にはないが、明日は下値25日移動平均線(3万8423円)が試されることとなりそうだ。(ストック・データバンク 編集部)