東京株式(大引け)=44円安、手掛かり材料難で買い手控えられ小反落

28日の東京株式市場は朝方こそ買い優勢の場面もあったが続かず、日経平均は買い一巡後はマイナス圏に沈み、狭いゾーンでの弱含みもみ合いに終始した。

大引けの日経平均株価は前営業日比44円65銭安の3万8855円37銭と反落。プライム市場の売買高概算は15億47万株、売買代金概算は3兆7244億円。値上がり銘柄数は631、対して値下がり銘柄数は955、変わらずは63銘柄だった。

きょうの東京市場は方向感が定まらず、買い手控えムードのなか、日経平均は結局小幅マイナス圏で着地した。前日の米国株市場がメモリアルデーで休場だったため、手掛かり材料難のなか上値も重かった。国内の長期金利上昇が嫌気され半導体関連などハイテクセクターに逆風が意識され、全体指数の上値を重くした。日銀による金融緩和政策の変更を警戒する動きで、国内長期金利の上昇も止まらず投資マインドを冷やす格好となっている。ただ一方では、金利高が追い風となる銀行や生保など金融株が堅調だったほか、電力や海運などにも投資資金が流れ込み相場を下支えした。売買代金は3兆7000億円台で前日よりは膨らんだものの、4兆円台を割り込む水準が続いている。

個別では、売買代金首位となったレーザーテック<6920>が大きく下値を探り、東京エレクトロン<8035>も冴えない。ルネサスエレクトロニクス<6723>、TOWA<6315>、SCREENホールディングス<7735>なども軟調だった。日本新薬<4516>がストップ安に売り込まれ、コーア商事ホールディングス<9273>が急落、エクセディ<7278>、ニッパツ<5991>も大幅安となった。

半面、売買代金2位に食い込む活況商いとなったディスコ<6146>が上値追い、ソシオネクスト<6526>も高い。ソフトバンクグループ<9984>が堅調、日本郵船<9101>など海運株も買いを集めた。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクも上昇した。ニデック<6594>が頑強、北海道電力<9509>も物色人気。東北電力<9506>は値上がり率トップに買われた。古河電気工業<5801>の上げ足も目立つ。レノバ<9519>も大幅高を演じた。