【クラファン】“住民参加型”寄付金PFで地方創生を目指すZENTECH、5月23日募集開始

寄付の構造変革を目指すプラットフォームを運営する株式会社ZENTECH(愛媛県西条市)が、株式投資型クラウドファンディング(普通株式型)による出資を募集します。申し込みは5月23日19時30分開始を予定しています。

普通株式型
目標募集額297万円、上限募集額999万円
VC出資実績あり
事業会社/CVC出資実績あり
エンジェル出資実績あり
エンジェル税制あり(優遇措置AまたはB)
みなし時価総額:1億260万円
類似上場企業:マクアケ <4479> [東証G]、G-FACTORY <3474> [東証G]、雨風太陽 <5616> [東証G]、サイネックス <2376> [東証S]、チェンジホールディングス <3962> [東証P]

※「みなし時価総額」はミンカブ編集部が「発行済み株式数×募集株式の払込金額」により試算

個人・企業の意識や行動、寄付を変革する「システム・チェンジ」へ

ZENTECHは「地方の活性化」実現を目指し、ソーシャルアクションプラットフォーム「ZEN messenger(ゼンメッセンジャー)」を開発・運営するスタートアップです。同社は、地域課題の解決においてボトルネックとなっている、個人・企業の意識や行動、寄付の構造に変革を起こす「システム・チェンジ」を目指しています。

※システム・チェンジ:世界経済フォーラム創設者の財団などが共同設立したグローバル運動「Catalyst2030」で提唱されている概念。関係者を巻き込み、複雑な課題を表層的ではなく根本的に解決する取り組み(同社注)

「ZEN messenger」は地域課題の解決に向けて、個人と企業、市民団体の3者をつなぎ、従来の寄付とは異なる住民参加型の資金分配モデルを提供。最初の拠点である愛媛県西条市での試験運用の成果を受け、複数の自治体が関心を示しているといいます。事業に共感した上場企業CVCからの出資も予定されており、サービス開発を加速させていく計画です。

「ZENTECHは、経済成長だけでは解消できない地域課題の根本的な課題にアプローチする、持続可能な『共助』のプラットフォームを展開します」(同社)

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(出典:イークラウド)

「地方の活性化」が喫緊の課題に…

少子化や急激な高齢化に伴うさまざまな問題を抱える日本は課題先進国であり、とりわけ、地方の活性化は喫緊の課題だと同社は考えています。

NPO法人など地域の市民団体は行政や地元産業界などと共に、地域課題の解決に重要な役割を担っており、その活動を支える主な財源が寄付金であり、寄付文化の希薄さが指摘されてきた日本でも、環境が大きく変化しているそうです。

2020年の個人の寄付額は10年前の約2.5倍に(ふるさと納税を含む)。クラウドファンディングの市場も、「寄付型」「購入型」の募集金額は2017年から2020年の間に約6.5倍に成長しているそうです。

法人寄付市場では、2019年に29万法人が6729億円を支出するなど、毎年、一定規模の金額が関係団体に贈られているといいます。

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(出典:イークラウド)

一方で、寄付の担い手である個人や企業はそれぞれ、課題を抱えているそうです。

内閣府の意識調査では、社会貢献への意欲がある人は約6割ですが、「過去1年間に寄付をしたことがない」と回答した人の割合も6割に。寄付を妨げる要因は、経済的理由や支援先への不信感、「貢献感」の見えにくさなどがあるといいます。

企業には、寄付先の選定に関して、「自社の事業内容に合わせた支援先の選定が難しい」「支援先に関する情報が不十分」などの課題があり、結果的に、一部の市民団体に寄付が集中してしまっている可能性も指摘されているそうです。

「ZEN messenger」は、地域課題の解決を支える寄付の裾野を広げるため、市民団体の活動内容や企業・個人の貢献度合いを可視化。「『社会の役に立ちたい』と考える企業・個人が抱える課題を取り除いて、小さな善意を集めることで、単なる経済成長だけでは達成できない『地方の活性化』の実現を目指します」(同社)。

寄付に関する「お金」「行動」を見える化

同社はスマホアプリのソーシャルアクションプラットフォーム「ZEN messenger」を開発、運営しており、従来の寄付の枠組みとは異なる新しい資金分配モデルを通じて、寄付に関する「お金」「行動」の見える化を図っています。

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(出典:イークラウド)

「ZEN messenger」では、地域のために企業が拠出した資金は地域の人たちの賛意に基づき、地域のための活動に分配されます。プラットフォームのユーザーは、

・地域課題、社会課題解決のために拠出する企業・個人(スポンサー)
・社会課題の解決に向けて活動するNPO法人などの市民団体(プレイヤー)
・地域住民(メッセンジャー)

です。

スポンサーが拠出した資金は、プラットフォーム内でプールされます。プレイヤーは随時、活動報告を投稿し、それを読んだメッセンジャーが「いいね」を押すと、「いいね」1件につき、スポンサーが任意で設定した金額に基づき、100~500円がプレイヤーへ分配されます。

どのスポンサーの資金が誰の賛意によって、どのプレイヤーに分配されるかは、アプリやホームページでリアルタイムで可視化されます。

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(出典:イークラウド)

メッセンジャーは経済的な負担なく、「各団体の活動を知ること」「賛意の表明」というアクションで地域貢献に参加可能に。プレイヤーは発信活動を通じて寄付を受けることが可能です。スポンサーは、寄付先の選定にかかるコストを削減し、メッセンジャーやプレイヤーへの知名度を上げ、地域との関係構築にもつながるといいます。

分配先が決まった資金はプレイヤーからの申請に基づき支払われ、同社は振込時に手数料として20%(税込)を得る仕組みです。

「ZEN messenger」は現在、愛媛県西条市で試験運用を実施中。現在支援を受けている36のプレイヤーの活動分野は、子ども食堂や保護猫活動、放置竹林の整備などだといいます。

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(出典:イークラウド)

こうしたプレイヤーの活動を支える資金を拠出するのがスポンサーです。

婦人服販売店のオーナーは「ZEN messenger」を利用する前は、「地域のボランティア団体の活動を間近で見て、支援できる環境がほしいと思っていた」といいます。実際に利用して、「自分の知らないところで素晴らしい活動をしている団体を間接的に支援できる仕組みが素晴らしい」そうです。

メッセンジャーからは「『いいね』が誰かの活動資金や活動動機になっていることが可視化されるのがうれしい」などの声が寄せられているといいます。

西条市での試験運用は2021年12月に始まり、2024年4月末までに630人がメッセンジャーとして登録、96のスポンサーから集まった135万3500円のうち、110万7900円がメッセンジャーの「いいね」などのアクションによって分配されています。

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(出典:イークラウド)

今後の成長に向けて

同社は今回の資金調達後、新機能を開発し、営業体制を強化することで、「ZEN messenger」のユーザー増加と展開拠点の拡充に力を入れたい考えです。

(1)企業・自治体専用のサービスを開発

地域活動や寄付に関して企業や自治体が抱える課題を解消する、サブスクリプション型の機能を実装する予定です。これまでの手数料20%(税込)のほか、初期費用と月額管理料を徴収することで収益の安定化を図るとしています。

新機能では、各スポンサーの資金を分配する権限をそのスポンサーの従業員に限定。自治体の職員や企業の従業員は、所属先が拠出した寄付金をメッセンジャーとして分配する役割を担うことで、地域課題への意識が高まるといいます。

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(出典:イークラウド)

「スポンサー候補となる企業・自治体が抱える課題を解決し、社会貢献志向型の人材育成を支援する新機能開発を、スポンサー拡充策の一つと位置付けています」(同社)

(2)全国展開を目指し、自治体や企業、学術機関との連携を強化

まずは、四国でプラットフォームの拡大を目指しており、実績を積んだ後、一気に全国への展開を図りたい考えです。

企業に対しては、既存株主のネットワークなどを生かしたアプローチを試みるといいます。6月に、高松市のソーシャルベンチャー「株式会社トレーニングレース・ジャパン」が運営する街歩きイベントで「ZEN messenger」を活用する準備が進んでいるそうです。

自治体に対しては、西条市での実績と自治体の課題を解決する新機能の提案を基軸に、まずは西条市近辺で同様の社会背景を持った同規模の市への横展開を目指しています。将来的には人口規模の異なる市町村へも展開し、知見を蓄積したい考えです。

「新機能の開発と拠点の拡充によって、ユーザー数の増加とアクティブ率の上昇を図ります。今後は地域課題解決のプラットフォーマーとして四国から全国への展開を図り、将来的には会社売却(M&A)によるイグジットを目指しています」(同社)

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(出典:イークラウド)

株主構成

同社は以下のベンチャーキャピタルや事業会社などから出資を受けています。

・株式会社givcal
・オプティマ・ベンチャーズ株式会社
・その他個人株主

類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)

・マクアケ <4479> [東証G]
・G-FACTORY <3474> [東証G]
・雨風太陽 <5616> [東証G]
・サイネックス <2376> [東証S]
・チェンジホールディングス <3962> [東証P]

発行者・募集情報

商 号:株式会社ZENTECH
所在地:〒793-0030 愛媛県西条市大町265-1
URL:https://co.ze-n.tech/
代表取締役:鈴木直之
資本金:4,500,000円
発行可能株式総数:2,000,000株
発行済株式総数:34,200株
調達前評価額:102,600,000円
設立年月日:2022年10月27日
決算期:9月
※2024年5月9日開催の臨時株主総会において決議された第三者割当による株式の発行について、2024年5月31日付で払込が実行された場合、上記の資本金は12,000,000円となり、発行済株式総数は39,200株となる。

■募集株式の数(上限)
普通株式 3,330株

■募集株式の払込金額
1株当たり 3,000円

■申込期間
2024年5月23日~6月18日
※上記申込期間のうち募集期間は5月23日~6月17日。早期終了の場合、予定した申込期間の最終日よりも早く、申込みの受付を終了することがある。

■払込期日
2024年7月3日

■目標募集額
297万円

■上限募集額
999万円

■投資金額のコース及び株数
9万円コース(30株)
18万円コース(60株)
27万円コース(90株)
36万円コース(120株)
45万円コース(150株)
特定投資家向けコース
90万円コース(300株)
180万円コース(600株)
270万円コース(900株)

■資金使途
①調達額297万円(目標募集額)の資金使途
システム開発費:131万円
人件費:100万円
手数料:65万円

②調達額648万円の資金使途
システム開発費:285万円
人件費:220万円
手数料:142万円

③調達額999万円(上限募集額)の資金使途
システム開発費:429万円
人件費:350万円
手数料:219万円

■連絡先
株式会社ZENTECH
suzuki.naoyuki@ze-n.tech

※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、イークラウドの下記ページをご覧ください。

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