21日の東京株式市場で日経平均株価は続伸する見通しだ。前日の米株式市場でNYダウは反落。JPモルガン・チェース<JPM>最高経営責任者(CEO)のジェイミー・ダイモン氏が投資家向け説明会で早期の退任を示唆し、自社株買いに関して後ろ向きな発言をしたことを受けて同社株が大幅安となったことが重荷となった。一方、アナリストによる目標株価引き上げがあったエヌビディア<NVDA>が買われ、半導体株は軒並み高。ナスダック総合株価指数は最高値を更新した。米ハイテク株の頑強ぶりが投資家のリスク許容度を高めるなか、ドル円相場は1ドル=156円台前半とドル高・円高方向に振れており、東京市場では半導体関連や輸出株を中心に買いが優勢となりそうだ。一方、22日に予定されるエヌビディアの決算内容を見極めたいとのムードもあり、朝高後は様子見機運が強まりやすく、短期筋による仕掛け的な売買で株価指数が上下に振れる展開も想定される。半導体関連のほか注目されるのが損保株だ。前日の取引終了後に各社は相次いで自社株買いなど積極的な株主還元策を発表している。株価がポジティブな反応を示した場合、投資家心理を支えることとなりそうだ。日経平均株価は取引時間中、3万9200円から3万9600円の範囲で推移するとみられている。
20日の米株式市場では、NYダウ平均株価が前週末比196ドル82セント安の3万9806.77ドルと反落。ナスダック総合株価指数は同108.908ポイント高の1万6794.874だった。
日程面では、国内では4月首都圏マンション市場動向が公表される予定。日銀が「金融政策の多角的レビュー」に関する第2回ワークショップを開催する。海外ではユーロ圏で3月の経常収支、貿易収支などが発表される予定。米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁など米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言機会も控えている。