16日の市場は日経平均が大幅に3日続伸。終値は前日比534円高の3万8920円だった。前日の米国株がインフレの落ち着きを受けて最高値を更新した流れから日経平均は開始早々に500円を超える上げ幅を示現。3万9000円台が目前に迫った。一方、日本の1-3月GDP速報は年率2.0%減成長で市場予想も下回った。一時1ドル=153円台に入った円高もあってその後はもたつく展開。それでも外国人の先物買いなどで終盤に再度買い直され高値圏で引けている。
昨日の米国市場はインフレ指標の軟化を好感してダウ平均は大幅続伸。約1カ月半ぶりに史上最高値を更新した。この日発表した4月の消費者物価指数が事前予想を下回る伸び率となったことから長期金利が低下。遅くとも9月には利下げが開始されるとの期待が膨らみ幅広い銘柄が物色された。この日の4月の小売売上高も低調でインフレ圧力が後退している。ハイテク株が多いナスダック指数も続伸してこちらは連日の史上最高値更新となっている。
さて、東京市場は米株最高値更新を追い風に日経平均が値を伸ばす1日に。円高やマクロ経済指標の軟化が響いて伸び悩む場面もあったが、先物への外国人の買いで3万9000円台を目指す動きとなっている。日経平均はようやく25日移動平均線(3万8409円)を明確に上抜けてトレンド回復へと一歩前進。本日はトピックスが弱かったが全体は緩やかな回復を続けそうだ。(ストック・データバンク 編集部)