<マーケット日報> 2024年5月15日

15日の市場は日経平均が小幅続伸。終値は前日比29円高の3万8385円だった。前日の米国株がハイテク株主導で上げたことが好感されて買い先行のスタート。9時20分頃には上げ幅を460円(3万8816円)まで広げる場面があった。買い一巡後は戻り売りが強まり徐々に相場は軟化へ。終盤を迎えている国内企業の決算発表を受けて下落する銘柄もみられ、今期の企業業績に対する期待感は膨らんでない状態だ。結局本日も行って来いで上値の重さを確認する1日となった。

昨日の米国市場はインフレへの過度な警戒感が薄れダウ平均は反発した。朝方発表された4月の卸売物価指数が事前予想を上回ったものの、3月分が下方修正されたためインフレへの過度な警戒が薄れた。年後半の利下げ開始を期待して株式市場は午後からやや上げ幅を拡大。FRB議長がインフレの根強さを指摘したことで一段の上昇はなかったが、ハイテク株全般に買いが入るなどけん引役が復活していることは安心材料だ。ナスダック指数は約1カ月ぶりに最高値を更新している。

さて、東京市場は米株高にもかかわらず日経平均が上げ切れない、内容的にはかえって弱さを露呈するような1日となってしまった。トピックスは反落しており実需が少なくなっている様子もうかがえる。日本時間の今晩の4月の米消費者物価指数の発表を控えて様子見ムードが強まった面もあるが、基本的に国内企業業績に過度な期待が持てないことが停滞の主因となっているようだ。(ストック・データバンク 編集部)