アジア株は米インフレ統計を前に小動き 香港株は一時9カ月ぶり高値を更新、あすは仏誕節で休場

アジア株は米インフレ統計を前に小動き 香港株は一時9カ月ぶり高値を更新、あすは仏誕節で休場

東京時間14:03現在
香港ハンセン指数 19081.93(-33.13 -0.17%)
中国上海総合指数 3144.15(-3.88 -0.12%)
台湾加権指数 20938.00(+80.29 +0.38%)
韓国総合株価指数 2729.19(+1.98 +0.07%)
豪ASX200指数 7717.00(-33.03 -0.43%)
インドSENSEX30種 72786.25(+10.12 +0.01%)

アジア株は小動き、米インフレ統計を前に警戒感が高まっている。先週末の米ミシガン大に続き、きのう発表されたNY連銀調査のインフレ期待も上昇したことで、米CPIの上振れが警戒されている。きょうは米生産者物価指数が発表されるほか、パウエルFRB議長のイベント講演もある。あすは消費者物価指数と小売売上高が発表される。

香港株は序盤に9カ月ぶり高値をつけたあとは、休みを前に利益確定の売りに押されている。あすは仏誕節で休場となる。
米インフレ統計は警戒されているものの、中国ハイテク企業決算への期待は高まっている。きょうはアリババとテンセントホールディングスの決算が予定されている。

きのう発表されたテンセント傘下のテンセントミュージックの四半期決算は好調だった。約700万人の新規加入者により利益が前年同期比で28%増加した。同社株は9%高、上場来高値を更新している。

アリババやテンセントホールディングス、バイドゥ、ネットイース、レノボ、美団などハイテク関連が総じて上昇。シャオミは3.1%高。早ければ来年に米テスラの「モデルY」のようなスポーツタイプのSUVの生産販売を開始することを目指しているとの報道が材料視されている。

上海株は小幅続落、米中関係悪化は懸念されているものの下げは限定的。米中間の緊張エスカレートは今に始まったことではないため、バイデン米政権による対中関税強化も特にサプライズではなく想定内。バイデン米大統領は日本時間16日2時15分から米投資・雇用について演説をする予定となっており、そこで対中関税強化方針についても発表する見通し。

中国不動産不況懸念は重石。不動産開発会社の雅居楽集団が発行したドル建て公募債が初めてデフォルトに陥ったとの報道が伝わっている。同社株は香港市場で11%超安。中国が不動産不況から脱却するとの期待が広がっていたが、不動産業界が直面している債務危機はまだ終わっていないことが改めて意識されている。